トレッキングの服装と装備
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■ トレッキングの装備
今回のアンナプルナ・トレッキングでは、亜熱帯であるポカラから標高4000mの高山までを歩くことになります。
そのため、暑さと寒さ、その両方を備えた装備が必要となります。

ドバンまでの昼間は比較的気温も高く、晴れていればTシャツ1枚でも汗をかきます。
それでも、日が陰り夕方になると急に気温が下がります。
ドバンを過ぎると徐々に気温も下がり、マチャプチャレ・ベースキャンプまで来ると、昼間でも肌寒く感じます。
マチャプチャレ・ベースキャンプより上は、朝晩は冷え込みも激しく、気温は氷点下となり、外は氷が張っています。

私は寒さにはめっきり弱い体質なので、この寒さは辛く感じました。
“トレッキングを如何に快適にするか” のキーとして、充分な防寒対策にあると言っても過言ではありません。

一般的にトレッキングの服装は、下着、中間着、上着を上手くレイヤリング(重ね着)する手法が使われます。
例えば、雨の時に着るレインウェアも、風除けの上着として着る場合もあります。
寒ければ重ね着し、暑くなったら上のものを脱いで、うまく調整するのです。

衣類は、数個のスタッフバックに入れて管理すると便利です。

以下に、今回のトレッキングで私が用意した服装及び装備をご紹介します。
今年になってから日本でのトレッキングの際に購入したものも数点ありますが、富士山を含めて何回かのトレッキングで使ってきたものが殆どです。
今回の旅行直前に購入したもは、シュラフくらいでしょうか。
ザック、ポーチ、キャップ、シューズ等は、予め防水スプレーをしておきました。
防水スプレーをすることにより、はっ水、防汚効果があります。

● ザック  
  ここ数年私が愛用しているドイターの32リットルタイプを使用しました
殆どの荷物をポーターに持ってもらうために、実際このサイズでも大きいくらいです

下部のファスナーを開けるとザックカバーが入っています

 
● ダッフルバック  
  ポーターに持ってもらうものを入れるバックです
前回使った40リットルのバックでは小さかったので、今回50リットル程度のものを買いました(800Rs)
THE NORTH FARTH のロゴが入っていますが偽モノです
●アタックザック  
  折りたためば手のひらサイズになります
必要なもの以外全てロッジ等に置いておき、最小限必要なものだけを入れて行動する時に使います

ちょっとした町歩きで、買い物を入れるときにも便利です

ジヌーダンダで宿から温泉に行く時、身のまわりのものを入れて持って行きました
● ウエストポーチ  
  水筒他、トレッキング中に必要な小物類を入れるバッグです
街歩きの時にも重宝します

山歩きの際は、あったら小物入れとして便利ですが、なくても不便はないと思います
● トレッキングシューズ  
ゴアテックス素材でハイカットソールのもの

雨降りや、小川状態の道を歩く時は、ゴアテックス等の透湿防水機能が必須です
履きなれたものでないと靴ズレをおこしますので、足になじませておくことが大事です

今回は日本から出発する時点で履いて行きました
ゴアテックスであれば、1日中履いていても蒸れません
● インソール  
  足裏のアーチをサポートし、歩行を楽にします
ジョギング用やトレッキング用等、用途に応じて売られているものもあります

元々靴に付属しているものは簡易的なものなので、良いインソールに交換することをオススメします
● レインスーツ  
  たかが雨合羽、されど雨合羽

ビニール製の安物なら、数千円からありますが、ゴアテックス製のメーカー物なら、3万円以上もします
実際に着てみるとその差は歴然です
暑くて汗をたくさんかいても、驚くほどムレがありません
若くて体力のある人ならビニールのものでもカバーできますが、そうでない人はゴアテックス製の物をオススメします

雨が降らなかったので雨合羽としては使わなかったのですが、A.B.C.で風避けのため着用しました
 
● スパッツ  
  靴の中に小石や雪、雨等が入り込むのを防ぐために着けます
靴に付いた泥でズボンの裾を汚れから守ることもできます

前回のトレッキングでは、ヒル対策としても利用しましたが、乾季の今は足元も悪くなく、ヒルもいなかったので、使用していません
● ストック  
  折りたためば、キャリーバックに入れることができる3段継ぎのタイプです
これまでT型グリップを使っていましたが、今年からI 型グリップに変えました
(2本使用)

ストックをうまく使えば、脚への負担を分散させることができます
一回での分散量は少ないですが、1日に歩く歩数から考えると、その効果は大きいものになるでしょう

● サングラス  
 
紫外線をなめてはいけません
高山では紫外線の量が多くなるので、サングラスをかけて目を守ります
私は普段メガネをかけているので、メガネの上からかけられるタイプを使用しています

乾季の今は毎日天気が良いので、重宝しました

● トレッキング・キャップ  
 
日除けがついているものが良いです
日除けを使わないときは取り外したり、中へ折りたたむことができます

つばの部分が折りたたむことを考慮していた
ポカラで購入 (600Rs)

● シュラフ(寝袋)  
 
ISUKA ポカラ (3シーズン用)
今回のトレッキング前に購入しました
(前回使用したものは夏山用だったので、少し物足りなかったため購入)
ロッジでベッドの上に広げて使用します
これだけで寒い場合は、この上にブランケットを掛けて寝ます

嵩が高くても、夜快適に眠るためにはこれを持って行って正解でした

● シュラフシーツ  
 
シルク製、シュラフ用のインナー
シュラフへ直接入るより、インナーがあった方が気持ちが良い
ゲストハウスなどで、布団が少々汚い場合、このシュラフシーツに入った状態で布団にもぐり込むと安心(何が安心?)

● グローブ  
  雨の時でも大丈夫なように、防水タイプのものを使用しました

A.B.C.では手袋をはいていても指先まで痺れる寒さでした
● フリース帽  
  防寒対策用です
寒い時は耳をすっぽりと覆えるものが快適でしょう


デウラリからM.B.C.、A.B.C.にかけて、これがあると暖かいです
耳を覆えるものでないと寒いです
● ネックウォーマー  
  防寒対策用です
体温を奪われやすいのは首の部分です
逆に首を暖めれば、体も温かく感じます

デウラリからM.B.C.、A.B.C.にかけて、これがあると暖かいです
● 靴下  
  トレッキング用のソックス
吸汗発散性素材で厚めの生地のもの

厚めの生地のソックスは洗うと、乾くのに時間がかかるので、予備が3足程度あれば快適です
● スラックス  
  登山用のパンツで、伸縮性のある素材を使用していて歩きやすいもの
撥水加工がしてあるものが良い

ジーンズはトレッキングには不向きです
● トレッキングシャツ  
  トレッキング用(長袖及び半袖)

吸汗発散性の高い化繊素材のもの(特に長袖は高機能のものを)
暑い時に調整ができるよう、胸元にファスナーが付いたものを使っています

今回のトレッキングでは、高山以外は全て半袖だったので、長袖1枚、半袖2枚が適量だと思いました
● ウインドブレーカー  
  休憩時等、少し肌寒い時に羽織ります
あまり薄い生地より、少し厚めで軽いものが良いでしょう

トレッキング以外でも重宝します
● フリースのジャケット  
  防寒対策用として

フリースのジャケットの使用頻度は高いです
低山でも朝夕は冷え込むので、これを着ていました
● ダウンジャケット  
  去年カトマンドゥで買って帰ったダウンジャケットです

日本のトレッキング用品店で買おうと思ったら、3万円以上だったので手が出ませんでした
高価なものは、収納時に驚くほど小さくなります

安物でしたので、荷物として嵩が高くなるのが難点でした
● サポートタイツ  
  ワコール CW−X
関節を守るサポーターの役目を果たします
筋肉の動きを補助してくれ、疲れを少なくします
履く時がきついので大変です
下半身がピシッと締め付けられて、身が引き締まる感覚です

夜寝るときは履いたまま寝てはいけません
ロッジに到着した時点で脱いでいました

標高の低い場所を歩く時は暑く感じましたが、サポーターの役目を果たすのでいつも履いていました

● アンダーパンツ  
  トレッキング中は、2〜3日同じ物を履き続けるため、吸汗発散性の高い化繊素材に加え抗菌防臭加工がされたものが良い
● タイツ、アンダーシャツ   
  ヒートテックの製品を各1枚用意しました
ユニクロのものです

夕方の寒い時、夜寝る時に着ていました
使用頻度はかなり低いですが、寒い夜を快適に過ごそうと思うと必需品です
● 水筒  
  保温ができるサーモスと、NALGENEのポリエステル樹脂のものを用意しました(各500ml)

今回、サーモスの魔法瓶は全く使用しませんでした

NALGENEの水筒は使い勝手が良かったです
● ウォーターキャリー  
 
EVERNEW 1.5Lタイプのもの
ナイロン製で、折りたたむと写真右のようにコンパクトになります
必要なだけ水を入れて、ザックに入れておきます
使用している水筒の容量が小さいので、予備の水を入れておくのに便利です
繰り返し使えるので、ゴミにならないのが良い

これは毎日フル活用しました
500ml の水筒では水の量が足りないので、NALGENEの水筒に移し変えてから飲みます

● マグカップ   
  ステンレスのものは、口を当てた時、金属臭があるのですが、チタン製のものはありません

今回一度も使っていません
ロッジ泊であれば必要ないでしょう
● クイックタオル   
  吸水性と速乾性に優れたマイクロファイバー素材

使わないときには専用ホルダーにコンパクトに仕舞えて、ザック等にぶら下げます
使いたいときにすぐに取り出せるので重宝します
● 携帯用折り畳み座布団   
  休憩時に座りたいとき、パッと広げて使う座布団です
下が少し濡れていても座れるので重宝します
また、座る場所がメチャクチャ冷たい時はありがたく思いました
● ヘッドランプ  
 
野外での行動は少ないので、明るさ重視よりはコンパクトなものを選びました
今はLEDが主流ですので、電池の消耗量も少ないです
ロッジの部屋で電気がないところは、これがないと不便です
夜中にトイレに行く時も、両手が使えるヘッドランプが重宝します

● トレッキング用の時計   
  トレッキング用として買って、旅行に出かけるときは重宝しています

コンパス、高度計、気圧計、温度計の機能が付いています

詳しくはこちらを
● カメラ関連   
  一眼デジカメ、カメラケース
三脚、一脚、予備バッテリー他

カメラ用品全てを足すと、嵩も重量も大変です
しかし、自分で荷物を持たないので大丈夫です

詳しくはこちらを
● ポイズンリムーバー  
 

Insect Poison Remover

蚊・蜂・毒虫等に刺された時、マウスピースを傷口にあて、吸引作用で毒液や毒針を抽出する器具です
使わないことに超したことはありません
前回のトレッキングでは、山ヒルに噛まれたときに使用しましたが、今回の出番はありませんでした
 
● サンダル  
  ホテルやロッジで使用します
ロッジに着いたら重いトレッキングシューズを脱ぎ、サンダル履きになると足が楽です
靴下を履いたままでも履きやすい鼻緒のないものの方が良い

これは重宝しました
● 折りたたみ傘  
  急な雨や、レインスーツまでは必要ない時に使います
また、ロッジのトイレは一旦建物の外へ出なければいけない場合があります
雨が降っていれば傘をさしてトイレに行くことになります

乾季のため殆ど雨に出会っていません
1回だけ使いましたが、なくても問題はありませんでした
● スタッフバック、ドライバック  
  大小幾つかの整理用袋で、衣類を分類毎に収納しました

ドライバックは、カメラを雨などの水滴から守るために使用します
乾季だったのでドライバックの出番はありませんでした
● 地図  
  現在地等を確認しながら歩くこともトレッキングの楽しみの一つです

NEPA MAPS の地図が見やすかったように思います
今回のルートに限れば、ANNAPURNA BASE CAMP 1:500,000 が使いやすかったです
何処でも売っています。ポカラの書店で調達 (350Rs)
● 行動食類  
  粉末スポーツ飲料、ウィダーインゼリー、ソイジョイ、のど飴

トレッキングの休憩時のエネルギー補給やおやつとして持参
ゼリー飲料は現地での入手が難しいので、少し重たいが日本から持参しました
● 薬品等  
  ダイアモックス、頭痛薬、風邪薬、下痢止め、筋肉痛の塗り薬
虫除けスプレー、虫刺されクリーム (ダニ対策です)
バンドエイド他
ダイアモックスはカトマンドゥの薬局で安く入手できます
(今回乾季に付き、ダニの被害はありませんでした)
● その他  
  洗面用具類、石鹸、タオル、スキンクリーム他
ティッシュペーパー、アルコール除菌ウェットティッシュ
ビニール袋、メモ帳、筆記具、ホカロン
携帯電話


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