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Day 4
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10月18日(木) トレッキング1日目: ポカラ(820m)〜トルカ(1700m)

■ 今日の予定
いよいよ今日から、楽しみにしていたトレッキングを開始する。
初日の今日は、バスでポカラからルムレまで行き、ルムレからチャンドラコットを経由してトルカまで歩く行程を予定している。

自分が背負うバックパックの中には、トレッキングの最中に使う、ウインドパーカー、カメラ、1日分の行動食等を入れておく。
トレッキングに必要なその他の荷物は、大き目のダッフルバックにまとめる。
このダッフルバックは、ポーターガイドに担いでもらうことになる。
トレッキングに必要のない荷物はキャリーバックに入れておく。
このキャリーバックは、トレッキングから戻るまでホテルに預ってもらうのだ。
パッキングは、基本的に昨日済ませてあるので、今日は最終的なチェックのみである。
8時に、荷物を持ってホテル1階へ降りた。

■ ポーターの紹介
ホテル・サクラのツアーオフィスへ行くと、今日から同行するポーター・ガイド(以後ガイドと呼ぶ)が紹介された。
名前はTARAさんと言い、小柄な愛想の良さそうなオヤジだった。
というか、この時はオヤジだと思っていたのだが、実際歳を聞いて30歳代だということが分かり驚いた。
彼は、よく日本人相手にガイドをすることがあるらしいが、日本語は挨拶程度しか出来ないようだった。
紅茶を飲みながら、昨日打ち合わせたトレッキング・ルートをガイドと一緒に確認しながら時間を過ごした。

■ バスでルムレまで
8時半頃に、バスに乗るためタクシーに乗ってバスターミナルへと向かう。
バスターミナルまではそんなに時間はかからなかった。
このバスターミナルからローカルバスに乗って、ルムレへと向かうのだ。
9時頃、ガイドに「このバスだよ」と促され、バスに乗り込んだ。
例によって、バスは超オンボロバス。
車両の後部には数千羽はいると思われるヒヨコが積んであって、そりゃまあ、うるさいこと、うるさいこと。
辛うじて座ることができたバスは直ぐに満員状態になった。
間もなくバスは出発したのだが、途中で荷物の積み降ろしに多くの時間がかかっていた。
1時間程度でルムレに着くだろうと思っていたのだが、実際には30分程多く掛かってしまった。

タクシーに乗ってバスターミナルへやって来た バスターミナルからは、これから向かう山が薄っすらと見えた

■ ルムレに到着
ルムレでバスを降りたトレッカーは私たちだけだった。
バスには何人かのトレッカーも乗車していたが、きっと彼らはこの先のナヤプルまで行くのだろうと思う。
バスを降り、車が通る道路から反れて細い山道へと入っていく。
いよいよトレッキングの開始である。
山道といっても、最初は村の家々の間の道を、村の生活の様子を見ながら歩く形である。
そのうち、村の家々もまばらになり、棚田の風景へと移り変わっていく。

ルムレに到着し、バスを降りたところ 最初は、民家の横を通って徐々に山へと入っていく

■ 何故ルムレから?
A.B.C.を目指す人たちのトレッキングのスタート地点と言えば、ナヤプルが一般的だろう。
今回私がナヤプルからトレッキングを開始しなかったのには理由がある。
今回は秋のトレッキングということでA.B.C.までを歩くことになったのだが、この周辺のもう一つの魅力あるトレッキングとして、プーンヒル方面のトレッキングがある。
もう少し日程に余裕があれば、プーンヒルとA.B.C.を同時に訪れることもできると思う。
この、プーンヒル方面のトレッキングの見所として、春の時期に咲くラリグラス(シャクナゲ)がある。
群生するラリグラスの花が咲く中のトレッキングも魅力的だった。
そこで、プーンヒル方面のトレッキングを次回の楽しみにとっておく事にしたのだ。
この、プーンヒル方面のトレッキングの玄関口もナヤプルになるのです。
それなら、今回はナヤプルではなく、ルムレから歩いてみようと考えたのだ。

■ 山ヒル
一年前のトレッキングでは、雨季の終わりの時期でもあり山ヒルを多く見かけた。
見かけるだけなら良いのだが、何回か噛まれた。
しかし、乾季に入った今の時期は、歩く道も湿気ていなく、カラッとしている。
ガイドに「ヒルはいないのか?」と聞くと、「今は乾季だから、大丈夫だ」とのことだった。
実際今回のトレッキングでヒルに噛まれるということはなかった。
しかし、1回ガイドのズボンにくっついているのを、見せてくれたので、全くヒルがいないわけではないようだ。
ヒル対策のために、スパッツも用意してきていたが、用意したスパッツは一回も使うことはなかった。

■ 天気
歩き出す頃には、日も出て気温もぐんと上がりだす。
半袖Tシャツだけでも、汗をかきながら歩くことになる。
昼前からヒマラヤの山々には雲がかかっていて、ヒマラヤの山を見ながらのトレッキングというわけにはいかなかった。
まだ今日はトレッキングを始めたばかり、初日からヒマラヤの山々の眺望を期待してはいけない。

■ 昼食場所がない
今日私が歩いているルートは、メインルートからは若干外れているため、山の中へ入ると、全くと言って良いほど家が見当たらなかった。
行き交う人も少なく、歩いていても殆ど人には出会わないし、トレッカーも見かけなかった。
ということは、ロッジや茶店の類が何もないのである。
そんな中、昼の時間に一軒の小さな売店の前で休憩した。
ガイドに、この近くに昼食が食べられそうな場所を聞いてもらったが、そのような場所はなさそうである。
この売店でラーメンでも作ってくれないかお願いしてみたが、それも無理のようだった。
しかし、夕方まで何も食べないで歩くというのも辛い。
仕方がなく、今日の昼食は、売店に売っていたビスケットを食べることにした。
な〜んか、出だしからこんな食事でガッカリだった。

■ 午後のトレッキング
ビスケットの昼食?を済ませ、午後も棚田のあぜ道のような場所をひたすら歩いた。
時々は小さな村を歩くこともあったが、大半は静かな棚田の中の道を歩くことになった。
チョウタラと呼ばれる、石のベンチがあるところで腰を下ろして休憩しながら歩く。
昼食が頼りなかったので、持参したソイジョイやウィーダーイン・エネルギーを休憩時に食べて腹の足しにした。
そのうち、トレッカーが行き交うメイン道路に出てからしばらくして、トルカに到着した。
この時点で午後の4時半だった。
今日は休憩も入れて、約6時間を歩いたことになる。

棚田の見える風景を歩く 今日歩いた景色は、あまり絵になるような場所ではない
チョウタラの木陰で休憩中です 小さな村では、その生活を見ながら歩く
トルカへ到着したようです トルカの村の様子

■ 今日の宿
トルカでは、HIRA LODGE というロッジに泊まることにした。
この日は宿泊客も少なそうだった。
2階の部屋で、2ベッドのプライベートルームである。
部屋には、木でできた簡単なベッドと、同じく木でできた簡単なテーブルがひとつ。
一般的なロッジのパターンだ。
ひとつのベッドは荷物の置き台として利用し、もう一つのベッドにシュラフ(寝袋)を広げた。
今回用意したシュラフは、3シーズン用のものだ。
1年前に使った夏用のシュラフでは、防寒用として少し頼りなかったので、今回の旅の前に購入した。
日本では有名なシュラフのメーカであるISUKA社のもので、なんと名前がポカラというのである。
なんというネーミング! 今回のトレッキングには最適なんじゃな〜い!
だいぶんと嵩が違うのだが、暖かさが違うだろうことは、広げただけで感じとることができた。
早速今日から楽しいシュラフ生活が始まる。

今日の宿である HIRA LODGE 部屋には簡単なベッドがあるだけ (枕は付いています)

■ ホットシャワー
この宿には太陽熱温水シャワーがあった。
今日はしっかり汗をかいたので、ロッジに着いて早々にシャワーをすることにした。
しかし、そのシャワーから出るお湯は、ほんのりと温い程度の湯で、期待していた熱〜い湯とは違った。
夕方になると、気温は一気に下がり始め、シャワーを終えても温もっていない体温を一気に奪う。
シャワーができる機会が少なくなるだろう山のロッジ行動なので、シャワーが使える時にしておこうと使ったのだが、もう少し湯温が低ければ、シャワーなしの方が賢明だろう。
無理してシャワーを使って、風邪などひいていたのでは元も子もない。
その後、日が暮れるとさらに気温が下がり、フリースのジャケットが必要になるほどだった。

■ 夕食
夕食は少し早い目にオーダーしておいた。
6時半頃に食事の準備ができ、ダイニングルームでの食事となる。
今日の夕食はダルバートを食べることにした。
前回のランタン・トレッキングで食べてから、1年ぶりのダルバートである。
この宿のダルバートは、1年前にランタンで食べたものより、おかずが豊富で美味しかった。
私の胃袋は小さいので、ダルバートの最初に盛り付けられた量で充分お腹が一杯になる。
また、その量によっては、少し余らせてしまうくらいだ。
しかし、現地の人の食べる量を見ていると驚かされる。
最初に盛り付けられた量は、あっという間に空っぽになるのだ。
ダルバートは普通、ライス、豆スープ、カリーがおかわり自由で、なくなれば、幾らでも皿へ補充してくれる。
小さい体の人でも、2回、3回とおかわりしているのである。
私の場合、大きな体の割には食べる量が少ないのだ。
当然のように「おかわり如何?」と促されるのだが、こちらは「もう充分です」と断らなければならない。
しかし、「何でもっと食べないの? 何で? 美味しくない?」と言われても、お腹が一杯なのだから仕方がない。

【旅程】
 ポカラ - (タクシー) - バスターミナル - (バス) - ルムレ 〜 チャンドラコット 〜 トルカ


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