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Day 10
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10月24日(水) トレッキング7日目: バンブー(2310m)〜ジヌーダンダ(1780m)

■ バンブーの朝
6時に起床。
泊まった部屋は、結局3人部屋を2人でシェアをする形になった。
3人部屋に3人と、2人では、かなり使い勝手が違う。
今日はゆったり使えて快適だった。
今朝も起きて一番に、外へ出てみた。
昨日の朝は雲ひとつ無い良い天気だったのだが、今日は朝から雲がかかっていた。
昨日が快晴だったことに感謝しなくてはいけない。

今朝はどんよりと曇っていた 宿の水場: 朝は歯を磨く人や顔を洗う人で混雑する

■ 今日の予定
チャパティーにオムレツ、そして暖かいブラックティーは、私の朝食の定番メニューである。
今日の行程だが、登る時にも泊まったジヌーダンダまでを予定している。
歩くだけなら、もっと遠くまで行けるのだが、ジヌーダンダの温泉へ寄りたかったのだ。
登る際に温泉に立寄って、この温泉がメチャクチャ気に入った。
あの温泉の天国気分が忘れられず、『帰りにも温泉に入りたい』という思いがあったからだ。
体の疲れを洗い流してくれるのは勿論、心にも栄養を与えてくれる程リラックスできる温泉。
今日も昼間っから、のんびりと温泉に浸かるのも良いだろう。

■ ロッジのトイレ
トレッキング中にお世話になるロッジのトイレの話
ネパール様式の便器は、日本で言う和式便器の金隠しの部分がない形の物が一般的である。
ロッジにある便器は、ネパール様式のものが多いのだが、洋式の便器があるところも見かける。
どちらにしても、トイレットペーパーを流せる所は殆どない。
トイレの中に大きなゴミ箱が置かれている場合は、トイレットペーパーを水に流さずに、このゴミ箱へ捨てることになる。
慣れない最初は、『お尻を拭いた紙をゴミ箱に捨てるなんて・・』と思いますが、直ぐに慣れます。

トイレついでに、トイレットペーパーの話
ロッジのトイレには、トイレットペーパーは備わっていません。
私は、荷物の量を考えて、少ない目のトイレットペーパーを持っていきました。
しかし、ウォシュレットのないトイレでは、結構たくさん紙を使ってしまいます。
持って行ったトイレットペーパーも見る見るうちに少なくなっていきました。
これは足りないと思い、途中でロールを1巻買いました。
普段の生活をしているとなんとも思わないのですが、山の中では、このトイレットペーパーが貴重品に思えてきます。
トイレットペーパーを、スーパーのビニール袋に入れ、毎朝大事にぶら下げてトイレに行きます。
充分な量のトイレットペーパーを持っていると思っただけで、安心してトイレに行けるのです。

■ バンブーを出発
今日もいつもと同じ時間の8時にバンブーの宿を後にする。
この時間はまだ寒いので、Tシャツの上にフリースのジャケットを着て出発した。
バンブーを出発後、しばらく歩くと、長い急な石段の道になる。
まだ歩き出して間もないため、体も温もっていない。
まずは足慣らしのため、ゆっくりと石段を登った。
チョウタラがあれば、途中で休憩しないと一気に昇りきるのは辛い。
そうして、石段を登り切るころには、体も温まり、ほんのりと汗が滲んでいた。
フリースを脱いで、半袖Tシャツ1枚になって歩き出す。
今日は曇っていて、日が当たらないので、歩いている時はTシャツ1枚でちょうど良い気候だ。

チョウタラで休むポーターたち 登ってきた石段を振り返ってみる

■ チョムロンまで
快適に歩き、9時半にアップ・シヌワに到着した。
アップ・シヌワからダウン・シヌワまでは、意外と距離があって、約30分歩いてシヌワを後にすることになる。
そこから下りの石段を下り切ると、小さな吊橋がある。
吊橋を渡ると今度は登りの石段に変わり、やがてチョムロンの村に到着する。
チョムロンは、民家が建つ村なので、このあたりまで来ると子供の遊ぶ姿を目にする。
また、このエリアは牛や馬、ロバを飼っている家が多いので、石段のいたるところに家畜の糞が落ちている。
登りの際も、この匂いの中を歩いたことを思い出す。
この匂いをかいで、『やっとチョムロンまで戻ってきたなぁ』と感じることができた。
チョムロンの村に入ってからも、急な登りの石段が延々と続く、今日一番の難所である。

シヌワから石段を下りきると、小さな川が流れていた その川に架かる、小さな吊橋
小さな吊橋を渡る 吊橋を渡ると、急な登りの石段が待ち構えていた

■ 小雨が・・・
急な石段を登る途中で、雨がパラパラと降ってきた。
傘がいるかいらないか微妙なパラパラ感で、周りを見ても誰も傘などさしていない。
しばらく様子を見ていたが、止む様子がなかったので、折りたたみ傘をさして歩いた。
レインコートまでは必要ない雨の時、小型軽量の折りたたみ傘を持っていれば役に立つ。

■ 昼食
チョムロンのトップに建つロッジに着いたのは、12時少し前だった。
このロッジで昼食を摂ることにした。
チョムロンより上のエリアでは、紅茶などの飲み物はステンレスのカップに入れて出される。
しかし、チョムロンを含め、チョムロンより下のエリアでは、プラスチックのカップや、陶器のカップで出される。
今日の昼の時点で、ステンレスのカップから、プラスチックのカップに変わって、山を下りてきたんだなぁと感じる部分があった。
昼食を終わる頃には雨も止んで、少しだが日も差し込んできた。

■ ジヌーダンダまで
昼食を終え、ジヌーダンダへ向けて出発だ。
午後の、ジヌーダンダまでの道は、長い長い下りの石段が続く道となる。
この下りも、足に応える。
足への負担軽減を考えて、ゆっくり目に石段を下り、1時30分にジヌーダンダに到着した。
予想した通り、登りの時に泊まったロッジへ泊まることになった。
とりあえず、荷物を部屋へ放り込んで一息つく。
温泉へは2時から出かけることにして、それまでは荷物の整理等、部屋で寛いだ。

■ ジヌーダンダの温泉
2時になったので、ガイドを誘って、2人で温泉へと出かけることにした。
20分程かけて谷川にある温泉へと歩いて行く。
ここは、数日前に利用したばかりなので、要領は心得ている。
入場料を払って、中へ入る。
今日も、前回同様パンツ(下着)姿での入浴なのだが、それも気にならない。
ポツポツではあるが、雨が降ったり止んだりしているので、荷物は雨のかからない場所に置いておいた。
前回同様、少しぬる目の湯にどっぷりと浸かる。
首まで、どっぷりと湯に浸かれば、思わず「あぁ〜〜」と、感嘆の声が漏れてしまう。 祝福の時間である。
この温泉に入りたいがために、わざわざジヌーダンダに泊まったと言っても過言ではない。

■ マリファナ
気持ちよく温泉に浸かっていると、直ぐ近くにいた、長髪でヒッピー風のヨーロピアン男性が、マリファナを吸い出し始めた。
やめてくれ! こんな所で! ・・・ おいおい! 煙がモロのこっちへ来るじゃないか!
しかし、山の中の温泉と言っても、観光客も大勢来る公共の場所である。
そんな場所でマリファナを吸っても、誰も何にも言わないなんて、やはりここはネパールなんだネ!
幾らネパールだからと言っても、目に付かない場所でやってもらいたいものだ。
このマリファナ(大麻)だが、トレッキング中にも歩く道の直ぐ横にも植えてある場所もある。
今日も歩いていて、ガイドが、「これはマリファナの木、匂いをかいでみて!」 と教えてくれた。
大きくなった葉っぱは特に匂いが無かったが、花のつぼみなのか、新芽なのか知らないが、そのあたりは変な(これまで嗅いだことが無いので、説明できない)匂いがした。

■ 気持ちよかった!
今日も1時間ゆっくり温泉に浸かり、洗濯物もここで済ませ、30分程かけてロッジへ引き返した。
いや〜、本当に気持ちよかった!!
部屋に戻って、バンテリンを塗って、洗濯物を干したりしていると、もう5時である。
今日は1日中どんよりとした天気だった。
マチャプチャレの方面も同じように雲があるので、今日はM.B.C.は雪が降っているかも知れない。

■ 夕食
今日の夕食は、これまでとは少し気分を変えて、スープヌードルとモモ、それにブラックティーである。
モモとは、ネパールの餃子のことである。
餃子は中央アジア発祥と言われていて、西はトルコから東は日本まで広く存在する食べ物である。
ここネパールでは、モモと呼ばれていて、おやつやおかずとしても人気がある食べ物だ。
形はシューマイの形をしたものと、日本の餃子と同じ形をしたものがある。
また、調理方法には蒸す方法と揚げる方法があるが、蒸したものが一般的だろう。
今回ネパールへ来て、初めて食べるモモの味。
1年ぶりのモモは美味しかった。

■ マイペースで歩こう
今日でトレッキング7日目が終わった。
残りは3日、この後も頑張って歩こう!
これまで1週間毎日歩いているのだが、不思議と筋肉痛は無い。
朝歩き始めに、少し疲労感はあるが、歩いているうちに忘れてしまうほどである。
そんな中、今日は温泉にゆったりと浸かり、少しの疲れも洗い流せた感じで絶好調である。
トレッキング中の、歩くスピードだが、私の歩く早さは他のトレッカーに比べて遅い。
特に、登りの石段になった途端、そのスピードはガタンと落ちる。
何人ものトレッカーが、私を追い越していく。
追い越されることはあっても、追い越すことは稀である。
『もっと、脚力を鍛えなければ』・・と、つくづく感じる。
ただ、私はマイペースで歩いている。
ガイドと歩調を合わせようとは全く考えない。
後ろからトレッカーが迫ってきても、常に自分のペースを乱さない。
このマイペースで歩くということは、疲労を少なく抑えるコツだと感じる。
一人だけのトレッキングならこそ、マイペースで歩くことができる。
マイペース、マイペース!

【旅程】
 バンブー 〜 シヌワ 〜 チョムロン 〜 ジヌーダンダ <-> 温泉往復

【参考金額】
項目 金額 
 フィルター・ウォーター 1L  100Rs
 ジヌーダンダの温泉  50Rs

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