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6日目
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10月17日(水) ゴマントン洞窟とスカウのリバー・クルーズ

■ ツアーのピックアップ
今日はジャングルの自然を楽しむツアーへ参加する。
ツアーの内容は、ゴマントン洞窟を見た後、スカウでのジャングル・リバー・クルーズを楽しむものだ。
10時出発なので、朝はゆっくり仕度ができる。
ホテルのレストランで朝食。
日焼け止めを塗り、トレッキングに必要なものをリュックに入れ、準備完了。
フロントから、ツアーの迎えが来たことを知らせる電話があり、フロントへ下りる。
もうひとつホテルへ寄って、ツアーグループのピックアップをするらしい。
今日のツアーのメンバーは、私の他にスイス人カップルの合計3人である。

■ ゴマントン洞窟入り口までの道のり
3人のツアー客を乗せた車はサンダカンの街を後にした。
途中、昼食にするための弁当が配られる。
フライドチキンやサンドイッチ類がセットになったものだった。
ジャングルの中では食堂がないので、この弁当を持っていくようだ。
途中から舗装されていないガタガタ道になり、さらに車はひたすら走り続ける。
この辺りは、一面パーム椰子の畑になっている。
先日、飛行機から見えたほとんどの林はこのパーム椰子だったのだ。
パーム椰子の実からは、パームオイルが採れるので需要が高い。
日本で売られている、ヤシのみ洗剤もこのパーム椰子から造られる。
このあたりでは、頻繁にパーム椰子の実を満載にした大きなトラックを見かける。
このようにジャングルを切り開いたため、森の動物たちが危機に瀕しているらしい。
途中、車の前をオオトカゲが横切る。
1.5mはある大きなトカゲだった。
近くにも数匹いたので、家族なのだろうとのこと。
近づくと林の中へ逃げて行ってしまった。
歩いていて、こんな大きなトカゲに出会ったら、ワニと間違えて腰を抜かすだろう。

■ ジャングル・トレッキング
町を出て2時間程のドライブで、ゴマントン洞窟の入り口に到着した。
入り口といっても、洞窟はここからジャングルの奥へ奥へと入っていったところにある。
ここから簡単なジャングル・トレッキングになるのだ。
ガイドが、森の生き物を紹介しながら進んでいく。
いきなりカメレオンを発見。
周りの草の色に儀色しているので分かりにくい。
ジャングルの中の雰囲気は、写真で見ても良く分からないと思う。
ジャングル独特の湿度、鳥や蛙の鳴き声、木々の風に揺れる音、 夫々の条件があって初めてジャングルの雰囲気が出るのだと思う。

トレッキングの入り口 ジャングルに入っていく(この道は、ましな方)
ジャングルは蔦類が多い 写真では雰囲気が分からない

■ ゴマントン洞窟
ジャングル探検のような気分で歩いて行くと、やがて開けた場所、ゴマントン洞窟に到着した。
ゴマントン洞窟にはツバメが巣を作り、そのツバメの巣が高級食材として採られているのだ。
但し、むやみに採ればなくなるので、採取時期を決めて採るらしい。
そのため、ツバメの巣を管理するために、洞窟の入り口に建物があって、村人が絶えず見張っているとのことである。
洞窟の天井は約100mとものすごく高く、上のほうでツバメが舞っている。
洞窟の中は、ツバメの糞が蓄積し小高い丘のようになっている。
それが発酵してものすごいアンモニアの匂いを出している。
どうにもなれる事は出来そうにない。
洞窟に入る時は、帽子をかぶって入らないと、ツバメが落す爆弾に命中する場合があるらしい。
爆弾が命中しないことを願おう。
ウン悪く命中したら、宝くじでも買おうかな。(ウンの付きと言いますので...)
この糞を目あてに、無数のゴキブリや、虫、カニなどが集まってきている。
特にゴキブリに関しては、そこらじゅうを這っていて、一時でも早くこの場を離れたい気分になる。
うっかり手摺りなどにつかまったら大変、そこはゴキブリの住処だ。
洞窟探検は、とにかく足を滑らせないことと、何もつかまらないことに気を付け終わることができた。

洞窟入り口に建つ建物 洞窟(幾つかある)
洞窟内部の様子 洞窟の天井には穴が開いていた
洞窟の壁には無数のゴキブリ ゴキブリの脱皮直後は白色です
こんな虫もたくさんいます 襲ってはこなかった


■ オランウータンに遭遇

洞窟探検を終了し、元来た道ではなく、別のルートで駐車場まで戻ることにする。
再びジャングル探検気分。
途中、頭上でガサガサと木の音がする。
静かに観察していると、オランウータンがいるではないか。
ここで野生のオランウータンに出会えるなんて、なんてラッキーなのだろう。
しばらく観察することにする。
やがてオランウータンは木の上を移動し、どこかへ行ってしまった。
ジャングルでは、動物園と違い、何に遭遇するか分からない面白さがある。

分かりにくいが、オランウータン

野生のオランウータンに出会えてラッキーだ
これは、別の種類の猿 見たこともない虫もいる

■ スカウへ
駐車場に戻って再び車に乗り、今度はスカウを目指す。
舗装のない悪路を車は走る。
ドライバーは、マッサージロードと呼んでいたが、そんな良いものではない。
スカウのボート乗り場に到着する頃に、少し雲行きが怪しくなってきた。
リバー・クルーズの途中で雨を覚悟しなければいけない。
今日の船は、屋根がない。雨が降ってくればずぶ濡れ間違いなしだ。
でも、その雨も楽しむつもりでないと、来た意味がない。これがジャングルなのだ。

■ まずはランチタイム
お弁当を持って、ボートに乗り込む。
ボートは、川を進みジャングルへ入って行く。
船が動き始めると、まずはランチタイム。
お腹が減っていたので美味しい。
まわりの自然が更に食事を美味しくする。
ボートの上で、ジャングルを進みながらの食事もめったに出来るものではない、なかなか良いものだ。
ボートは川の支流に入り、木々の生い茂る中をゆっくり進んでいく。
大きなエンジンの音をたてると、動物たちが逃げるので、最小限のエンジン回転で進むのだ。
ジャングル特有の、鳥や動物の鳴き声が森に鳴り響く。

ボート乗り場 船に乗り込みます
ゆっくりとジャングルを進む 川の支流に入っていく

■ リバークルーズ
川にはクロコダイルがいるらしいが、向こうは警戒して水面に出てこない。
ガイドが、水面に出る泡を見て、これはクロコダイルの出している泡だと教えてくれる。
鳥やトカゲ等、殆ど見つけにくいところにいる動物たちを、ガイドは直ぐに見つけ、教えてくれる。
こんなときは、双眼鏡が本当に役に立つ。
写真を写すことは二の次だ。
というか、カメラで捕らえる事はかなり難しいだろう。
そういうわけで、カメラにはあまりうまく写っていない。
川の両岸の大きな木を見上げながら、進んで行くため、首がだるくなってくる。
それでも、何かを見つけようと、必死で探しながら、進んでいく。
他の鳥の鳴きまねをする綺麗な鳥や、木の枝を駆けまわる小さな小動物をガイドが見つけ、図鑑を示して教えてくれる。
猿も何種類かのものを見ることができた、ここでも天狗ザルの群れを見ることができた。

木の枝には蛇がいた 猿は群れでよく見かける

■ 雨が!
本当はまだもう少しクルーズを楽しむ予定だったのだが、雨が降り出した。
レインコートを着て進んでいたが、雨がひどくなって来たので、ここで中止し、引き返すことにした。
雨はさらに強くなり、雷も鳴って嵐のようだ。
ガイドは「いつものこと」と言っているが、こちらはそうはいかない。
ボート乗り場まで引き返し、雨が止む様子がなかったので、車に乗り込み帰る準備。

■ サンダカンへ引き返し
スカウを後に、サンダカンの街を目指し、来た道を引き返す。
途中でリバー・クルーズを中断したので、予定より早い夜の7時ごろにホテルへ到着した。
到着時サンダカンの街は雨が降っていなかったが、ホテルへ帰ってしばらくすると雨が降り出した。
サンダカンの街は、日暮れと共に殆どの店が閉まり、9時ごろになれば、殆ど街を歩く人はいない。

夜には静かなサンダカンの町(ホテルの窓より)


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